前日のローソク足からわかるピボットを知らないでは済まされない!

ピボットとは?

ピボットとは、前日の高値、安値、終値から軸となるピボットラインをはじめ、レジスタンスライン(支持線)やサポートライン(抵抗線)を導き出してくれる指標です。

「軸」という意味があるピボット(pivot)は、RSIやDMI、パラボリックなど数多くの指標を生み出したテクニカル指標の父と呼ばれる米国のJ.W.ワイルダーにより考案されました。

ピボットには、下図のように中心の軸を表すピボットに加え、上下3本ずつのレジスタンスライン及びサポートラインで構成されるのが一般的です。

ピボットの計算式

ピボットは下記の計算式により算出されます。

◆ R3(レジスタンスライン3)=R1+前日値幅(前日高値-前日安値)

◆ R2(レジスタンスライン2)=P+前日値幅(前日高値-前日安値)

◆ R1(レジスタンスライン1)=P+(P-前日安値)

◆ P(ピボットライン)=(前日高値+前日安値+前日終値)/3

◆ S1(サポートライン1)=P-(前日高値-P)

◆ S2(サポートライン2)=P-前日値幅(前日高値-前日安値)

◆ S3(サポートライン3)=S1-前日値幅(前日高値-前日安値)

式で表すと分かりづらいので図で見てみましょう。

値動きの中心ラインであるピボット(P)は、前日の高値、安値、終値の平均値で算出されます。

終値は高値と安値の間に必ずあることから、ピボットはローソク足のどこかを通るラインになるんですね。

このピボットを中心に上下3本ずつのレジスタンスライン、サポートラインが算出されるのです。

第一のサポートライン(支持線)であるS1は、前日の高値とピボットの間の値幅分だけピボットより下のラインになります。

一方、第一のレジスタンスライン(抵抗線)であるR1は、ピボットと前日の安値の間の値幅分だけピボットより上のラインになります。

サポートラインに高値、レジスタンスラインに安値と、それぞれピボットを中心に逆位置の値が計算に使われているのがポイントなんですね。

次に、第二のサポートラインS2は前日の値幅分(前日高値-前日安値)だけピボットより下のラインで、第二のレジスタンスラインR2は前日の値幅分だけピボットより上のラインになります。

更に、第三のサポートラインS3は前日の値幅分だけS1より上のラインで、第三のレジスタンスラインR3は前日の値幅分だけR1より上のラインになります。

ピボットの利用方法

前日のローソク足により算出されたピボットを含む7本のラインには当日の相場の節目が表されています。

最もピボットラインから離れているS3及びR3はそれぞれLBOP(Low BreakOut Point)、HBOP(High BreakOut Point)と呼ばれていて、ここを下抜けあるいは上抜けた際は損切りもしくはドテン売買が有効とされています。

S1/S2/R1/R2については、S1/R1での逆張り、S1/R1をブレイクしたところでの順張りからのS2/R2での利益確定、といった使い方が一般的になります。

是非あなたもピボットを有効活用されてみてはいかがでしょうか?

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